
性欲からはじまる初恋物語
若さというものを全力に表現している男がいた。 男は、ことあるごとにかわいい女の子を見るや否や、告白していたのだ。 青春真っ只中の彼なのだから、微笑ましく思えることもあるだろう。 しかし、告白の内容が問題だった。 彼は、本能に正直な告白をしたのだ。 当然、相手はドン引きである。 性行為してくれなど、手順をすっ飛ばしている。 正直な男は、今日も獲物を見定めて、またも同じことをくりかえす、はずだった。 いつもの言葉が出てこない。 あり得ない感情に戸惑う男は、もう一度彼女に告白しようとして――